愛の花

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夏至の夜 キャンドルを囲んで光のりえちゃんと共に

6月21日、朝、京都。
昨夜のコンサート&シェアリングで覚醒して、明け方まで眠れず、早朝おきてからも その余韻に浸っていたというちえちゃんに珈琲を入れていただいて、一路 信楽へ出発。たった、一日の交流なのに、こうして共に過ごした翌朝は、一杯の珈琲にも、ちえちゃんのぬくもりが伝わってくる。そして朝、交わした短い会話の中にも 彼女のあり方が伝わってくる。
 ありがとう。忙しい中、共に過ごす事を選んでくれた一日、(そこに至る共に歩んだ1ヶ月)。。行ってくるね。。

さて、信楽の神山会館に朝10時到着の約束だったけれど、45分も早かったので 神山会館の手前で喫茶店に入った。

一人の時間。これって、とても大切。
体の中に すでに深く交流したたくさんの人たちの人生やら、感情が充満してるので 素の自分に戻る時間がほんとに必要。

朝、10時 神山会館の前で この日のコンサートの主催のナチュラルママの一人よし子さんと再会。
「肉体を持つメンバーが少なくなっちゃったね~。わたしたちが、いっぱい働かなきゃね。」
ハグしながら 笑いあう。

1年半前に誠さんを亡くし、二人でツアーしてたのが 一人になったわたし。
そして、主催の側は、1月13日に、代表であったりえちゃんが 光に還って行った。
また、ナチュラルママの4人のメンバーのもうひとり、Uちゃんは、ご主人の転勤で広島へ。。

大切な人を亡くして、彼らの遺志と共に再会してるわたしたち。
今という一瞬が一期一会であることを知っている寂しさ、悲しみを通過した朗らかさ。
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実は、りえちゃんの追悼コンサートは わたしの中では1年後くらいに、できたらいいな~と思っていたのに、半年もたたない夏至の日に、思いがけない流れで実現した。これも、りえちゃんの意志だとわたしは思っている。

5月の連休ツアーの 最終日5月5日が空いていたので、4日の熊野のライブのあと、奈良の柳生RUPAに寄ってから長野に帰ろうと思い、RUPAの直ちゃんに連絡を入れた。直ちゃんがなぜか、「信楽のナチュラルママが応援してくれたらコンサート企画できる。」と提案してきたのだ。ナチュラルママって言っても、代表のりえちゃんは亡くなったばかりだし、Uちゃんは広島に引越ししたばかり。。。。なぜ、そういう提案が出てくるのかすごく不思議だったが、とりあえず、ナチュラルママのTちゃんに電話を入れ、伝えてみた。人の提案は一度は味わってみた方がいい。すると、その話がりえちゃんのパートナーの常さんのところへ行き、常さんが、「信楽でコンサートかリトリートをして欲しい。」と言っているいうことに。ところが、熊野から信楽は遠く、5月4日の熊野のコンサートを終えて、翌朝 信楽に向かうと昼間のコンサートの準備には間に合わないと悟り、 改めて 一番いいときを選んで出てくるね~ということになった。

一番いいときっていつだろう?と感じたら「夏至」と返ってきた。
これって、りえちゃんの導きだったような気がするんだよね。
 実は、せっかく関西まで出るんだから前後にツアーをしようと 思い当たるところに声かけした。吉野のハーベストクラブというレストランが夏至に年に1回の「蛍コンサート」企画をするのでそれに出演しないか~という話が出てきた。それに出演するために、りえちゃんの追悼コンサートを22日に動かそうと、日程調整の電話していたら 心がざわざわと波立った。。。急に心が波立つなんて わたしには ほとんどないことだ。
 いったい、なにがいけないんだろう?この、ざわめいた気持ちは、誰のものなんだろう?誰かに悪いこと(言動)をしたのだろうか?と自問自答。
 原因を探るために 直ちゃん、Tちゃん、ハーベストクラブの順番に連絡を入れてみた。結果、ハーベストクラブとライブ内容の細かな打合せをすることになり、お互いの希望が折り合わなくて出演の話は流れ、日程を動かす必要は無くなったのでした。

日程を簡単に動かすことに不服&見直しの必要を伝えてきたのは りえちゃんだったんだね。
あのざわめきは りえちゃんだったんだね。伝えてくれてありがとう。
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りえちゃんが ぐんぐんとひっぱていた「ナチュラルママ」。
カレーや、当日配るパンフまで用意して笑顔でみんなと別れ、六ヶ所村の映画上映会の前日に「おやすみ。」と普通に眠りにつき、亡くなったりえちゃんに代わって、翌日のイベントは りえちゃんの「死」を受けとめるだけでも精一杯の他のメンバーが、りえちゃんの遺志を継いで活躍した。

それから半年、夏至、追悼コンサートのスタッフを務めたみんなの心には、内なる灯が赤々ともってるのを実感した。みんなどこかパワフルになった。

人生の醍醐味は、一人で完結できる世界をやり遂げることではなく、一人ではできない大きな願いに基づいて、願いの実現に向けて歩く仲間と共に、ひとつひとつの取り組みを味わい分かち合って、一日一日を有効に、充実して行き切ることなんだね。できるところまでの先は、誰かが受け継いでゆくのだから。結果を急がない、仲間と共に、真心をこめて行くと、伝わってゆくんだね。受け継いだ人の姿勢が本気になっている。それって、すごいことだね。

午後12時から特製カレーやフライブレッドなど食べ物やさんがオープン、コンサートは2時から。
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最初の挨拶は、りえちゃんのパートナーの常さん。常さんは今や昼間の仕事を終えるとすぐに子どもたちのお迎えで 幼い3人の女の子を育てるナチュラルパパ。

りえちゃんが亡くなってから、常さんとはすぐにメールのやり取りをしました。彼の受け取りはまっすぐで、感謝に満ちていて、わたしも脱帽していました。光のりえちゃんは きっと光の世界でさぞかし亭主自慢をしてるだろうなあ~。わたしは、1年は悲しんでたから 随分 誠さんに心配かけたかもしれないなあ。。

常さんは、りえちゃんの死が必然であったと受け入れてからは、彼女との出会いも別れも どれだけ自分の魂を磨いてくれたか感謝しつくしている。りえちゃんがやりたかった日常を、自分自身で実践している。庭の草花や子どもたちに、あるいは生き方の隅々に彼女ならどうしたいのか、受け取れていることが何よりのギフトだと言う。
 かつては、くよくよと過去を振り返って落ち込む性向があったのに、りえちゃんの「死」によって、目を覚まされた。小さなことにつまずかない。今、自分が目覚めて、なお 人生の時間が残ってること、何だって実現できるという人生の奇跡に感謝して 涙が出るという。

早朝からおきて、こどもたちのお弁当を作り、家事一切をやって会社に行く。
帰っても眠るまで家事と子育て。。その日常を すごく楽しんでいて りえちゃんに申し訳ないくらいだという。ただ、主婦の大変さが わかったので、毎食「ありがとう。」と言えたらよかったな。もっと、もっと感謝すればよかったな~と。。でも、それは、これから出会ったみんなに実践できてゆくこと。とにかく前向きな常さんに 再会できて 良かったな!
 ちなみに、夜泣きする末のコがいるので慢性睡眠不足で 会社では居眠りばかりしてると、笑っておりました。理解のある仕事場でよかったね。
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この日のコンサートのアンケート。
来てくださった理由に
「りえこさんが大好きだったという有里さんに会ってみたかった。」
「りえこさんがいいと言っていた歌を聞いてみたかった。」
という言葉がいくつもありました。

りえちゃんが旅立って、りえちゃんを好きだったみんなが りえちゃんの語っていたことを改めて受けとめている。いのちはそうして受け継がれ 心も受け継がれ 続いてゆくんだね。

コンサートを終えて、シェアリング。
元気に 何事も無かったかのように 朗らかなみんなだったけれど、
やっぱり、シェアリングは りえちゃんの思い出を語り、自分の中に生きてるりえちゃんを確認する涙の追悼の時間となりました。
 りえちゃんは 幼い3人の子育てに追われながらも、地球のこと、命のこと、とりわけ子育てに追われて心に余裕のないお母さんたちが どうしたら生き生きれるか考えて手を差し伸べようとしていました。

りえちゃんを知らない人も 自分自身の深い出来事を語る人も そのサークルの中にいのちの輝きを放っていました。

この信楽に出会いを運んでくれたTさんが 輪の中にいました。

彼女が2002年に信楽の森の「チャイルド工房」という親子のスペースで企画したコンサートに、TちゃんやNちゃんが来てくれて、わたしは信楽の仲間たちと出会えたのでした。Tさんは、かつて精力的に身を削って 親子の憩えるスペース&プログラムの企画&提供をしていましたが、燃え尽きるようにして 今は躁鬱病をわずらって家にこもっています。まだ幼い赤ちゃんがいて パートナーに支えられ、この日コンサートに来れたのも奇跡的。二日前までは 1ヶ月以上寝ていたということでした。
「なにもできなくなって、なにもできない赤ちゃんの存在に日々救われて なにもできないけれど生きてることに感謝できるようになった。」
Tさんの 涙ながらの長いシェアリングは みんなの心を打ちました。

Tさんがいなかったら、わたしはりえちゃんとも、Tちゃんとも出会っていないから、このコンサートも無かったはず。彼女がいたから わたしは、今ここにいる。
出会いのめぐりの不思議。

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夜は、神山会館で持ち寄りの交流会。
子沢山の信楽は 子ども達のパワーがすごくて その中で三々五々 話しながら食べていたら、またインスピレーションがやっていました。

「どこか、部屋の隅でいいから 夏至の輪をつなごうか。」

キャンドルが用意され、お花とりえちゃんの写真を飾り、Aさんが 初めて聞くアジアの楽器を爪弾きました。わたしも1曲 追悼に歌いました。みんなが 一言ずつ、りえちゃんに語り掛けました。一巡りしたら、にぎやかに遊んでいた子どもたちが みんなすやすやと眠りに入っていました。手をつないで 深く呼吸して りえちゃんを思いました。

彼女がなにか言いいたそうに、わたしの胸の中に 熱い気持ちを流し込んでくれました。輪の中に笑顔で座っているのを感じました。

こうして、いのちはつながっている。

わたしも、またそちらにいく日は (長い目で見れば)そう遠くない。
今を 精一杯 味わって 見えてる世界も見えない世界も 感じてつながってゆくね。

キャンドルタイムを終えたら、後片付け。
ゆっくり話したかったけど、と、風邪気味の末娘のMちゃんを寝かせるために帰って行った常さんに会いに行きました。

りえちゃんの仏壇にお焼香をして、珈琲をいただいてMちゃんが常さんを求めて泣き始めるまでの短い時間 りえちゃんとよく語らった居間で 常さんと語らいました。

「なかなか、理解されないけど、僕はもう前しか見ていないよ。りえこのおかげ見えてる世界が大きく変わった今、自分の人生が まだあるなんて。これから、何でもできるんだって、喜びで一杯なんだ。今、こどもたちの世話や家事をしていて(以前は家事も子育ても りえちゃんに完全に任せていた)幸せを感じるんだよ。こんなふうに暮らすことも 僕には合ってるんだって、感じる。」

常さん

パートナーを亡くした男版。

わたしは女版。。

そうですか。。わたしも、常さんくらい 幸せにならなくちゃ。

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りえちゃんに代わってナチュラルママ企画に燃えてくれたみんな ありがとう。

わたしは、生きることにも 死ぬこと(先立つこと)にも  不安がなくなってきたよ。

ただ、「今」 自分の本心に素直に生きればいいだけ。

すべてはベストタイミング。いのちの不思議。

常さん、ナチュラルママのみんな、そして夏至に集ってくださったみなさん

ありがとう。またお会いしましょう。
by ainohanaMusic | 2008-06-26 15:38 | 心の旅日記 | Comments(0)