愛の花

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夏のリトリート 第3日目 夜 うねる連鎖のシェアリング

オプショナルタイムが押してしまい、30分遅れの夕ご飯どきに、「神稲いのちのフロンティア」のひとしさん&せいこさんご夫婦が到着した。
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「この数日、大変だったのよ~。施設で亡くなった友人の死因、問題があるのよ。それに、ひとしちゃん、ここに来るまでにガラスを2枚も割ったのよ。もう、わたしたち、なにやってるんだろうねえ。今夜は わたしもシェアリングするわよ~。」

そうか、せいこさん、シェアリングに参加するつもりなんだな。
どういう流れになってゆくのだろう。
今夜は最後の夜。
限られた時間だから、参加者の深いところからの解放にフォーカスできますように。

夜、8時。
観音ホールに、わたしを含めて13人が輪になった。

肩の力を抜いて、それぞれが深く呼吸をする。
呼吸を深め、ここに参加したその理由や願いを思い出してもらう。
そして、一日を振り返り、自分の体と心を深い呼吸、静寂の中に感じてみる。

初めて参加のせいこさんもいるので、改めてシェアリングについて、簡単に説明した。

ハートで感じたことに集中して、不十分な言葉でも 今の自分を語ること。
人の話を判断したり、批判したり、アドバイスしたりせず、ただあるがままを受けとめること。
人の話を受け継いで語る必要はないこと。
自分のことを語ること。
人の話で、心が揺れたとき、人のことではなく、「揺れた自分」を語ること。
自分をコントロールせず、あるものをあるままに表現すること。

始まりのチベタンベルを鳴らす。

話したい人が輪の中心、キャンドルのそばに置かれたハートの水晶を手にとって話すのだが、なかなか始まらず、夜のシェアリングに初めて参加したSさんが「じゃあ僕が。。」と、語り始めた。

Sさんは、昼間のシェアリングで「、自分には、トラウマがないので知らなかったけれど みんなの話を聞いて、そんなに苦しんでる人がいるんだと驚いた。」と、苦しんでる人へのアドバイスを語った。そのSさんの言葉に反応した人から、「Sさん自身のことを語って!」という声が出ていた。

Sさんは、自分自身の経歴を語り始めた。今までどんなことに関心を持ち、どんな活動をしてきたのか、そして社会に対してどんな願いを持っているのか。。

普通の席であれば興味深い話であったけれど、それらの話は 「シェアリング」というより、社会的な情報をたくさん盛り込んだ社会派の彼のプロフィールのような感じ。

我慢して聞いていたけれど、ついに耐えられなくなった。
話をさえぎり
「ごめんなさい、話の途中だけど そういう話は ここでなくてもできると思う。この場所は自分自身のハートから話す場所だから情報はいらないの。省略してください。」

そして、震える声で続けました。涙が出そうでした。

「語りたい人、語ることがある人、自分の心と向かい合っている人は、この中にいると思う。チャンスをつかんで欲しい。誰も話さないのなら、この場所は普通の歓談に譲られてしまう。自分が尊い存在であることを思い出して。」

Wちゃんがハートの水晶を手に取りました。
水晶を握り締め、震えています。

Wちゃんは、今までのシェアリングの中で、父親に愛された(抱かれた)記憶がないこと。記憶にないけれど、男性に対して性的虐待を受けたかのような恐怖心があることを、語ってくれていました。

彼女は、震えのなかで勇気を奮い立たせ、自分の願いを口にしました。
「Tを(一緒に参加してるパートナー)傷つけてしまうかもしれない。でも、ほんとに願ってることを言います。わたしは、男性にあたたかい安全なハグ(抱擁)をして欲しい。お前は生きていていいんだよって、そう父親に抱かれたい。」

Wと向かい側に座っていたNさんがWのことばに堰を切ったように泣きだしました。
WちゃんとNさんは同じ経験、心の痛みと、願いを胸に秘めて長年ここまで来ていた鏡のような存在と わたしは感じていました。

いったん輪が崩れて、ひとしさんを始めとして男性が、ためらいつつもWちゃんを抱きかかえ、NさんはTを抱きしめた。他のみんなも、それぞれに手を伸ばし,つながったままWちゃんが叫び、泣き、暴れ、震え、静まってゆくのを見守った。魂のそこから搾り出したような悲痛な叫び。

Wちゃんが一番望んだのが、男性にあたたかく安全にハグをしてもらうこと。
でも、それは同時に 彼女の潜在的恐怖心もかき立たせた。

どんなに泣いても叫んでも、暴れても、あたたかくつながる抱擁。光のサークル。

ひとしさんの腕の中で落ち着いてきたWちゃんは、せいこさんにも抱かれました。
穏やかで和やかな空気。

そこで、Nさんに水晶のハートが渡りました。

Nさんもひとしさんに抱かれることを望み、父親として言葉をかけてもらい、ゆりかごのように揺れる腕の中で、赤ちゃんのように満足した微笑みを浮かべました。記憶の書きなおし。。

そして、母親としてのせいこさんに抱かれ、ひとしきり泣きました。『お前が生まれなければ、離婚ができたのに。』という母親の恨み言をおなかの中から聞いてきた彼女の心の痛み。

「お前が生まれてきてくれてよかった。」
豊満なせいこさんが、お母さんの代わりにNさんに語りかけ、溶けてゆく心をみんなが手を差し伸べながら見守りました。

「Tさん、大丈夫?体が冷えてきているよ。」せいこさんの声に、初めて気がついて、わたしはWちゃんのパートナーのTさんのところへ移動し、後ろから抱きしめました。
「Tさん、今、なにを感じてるの?今日、ナチュラルサウナの中で『自分を変える勇気をください。』って祈っていたよね。話してみて。。」

Tさんが語り始めました。
彼の中の小さい頃からずっと存在してる孤独。Wちゃんとの出会い。そしてWちゃんの裏切り(と、彼は感じた)、そして、彼の性のあり方。誠実なあるがままの彼のシェアリング。

Nが、我慢しきれず立ち上がり外へ駆け出していきました。
Tさんの話に体が反応し、耐え切れなくなってしまった。

連鎖しうねりだす輪。

Tさんは、話し終わると 今夜は もう休みますと、座を立ちました。
彼の中に動き出した「暗闇」。
明日のクロージングサークルまでに光が差し込みますように。。

Hさんが語り、Rちゃん、Kさん、Nさん それぞれが語った内容は「女性性の痛み」でした。それが限界まで来ていること、それはこの地球の痛みでもあること、個々の人生の中で受け取っている痛みが癒されると、この地球も癒されていくこと、痛みを感じていない人でも、痛みと共にあることで女性性も地球も癒されていくこと、そんな雛形のようなできごとが 今 ここで起きてることへの自覚が促されていきました。
 
助産婦のRちゃんは、話す前に泣き、言葉にならない音を発して、自分の声、子宮の声、地球の声をひとつにして サークルに差し出しました。サークルに座る一人ひとりの目をしっかりと確認して、頷いてから、ハートの水晶をサークルのまん中に戻しました。
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 Kさんは、女神の語り部。勇敢な女性たちのシェアリングに感動し、涙をこぼしながら、見えたビジョン、「女性性と男性性の統合」を語りました。ビジョンは映像としては「鶴」と「亀」として現れたそうで、わたしには、思い当たることがあり、驚きました。
 
Hさんは愛されても自分の居場所がないと感じる自分の心を見つめ、自分のあり方を赤裸々に語りました。すぐそこにヒントがありそうで、まだ掴めない、そんな感じを 感じました。やはり、クロージングサークルのそのときまで、気づきは深まってゆくのでしょう。

参加者10人がみな語ったところで時間となり、輪を閉じ ワインタイムにすることにしました。

和やかな歓談の途中、思わぬできごとが起こりました。

Sさんの言葉にひっかかりを感じたひとしさんが、Sさんを激しく叱りつけたのでした。
「俺はお前が恥ずかしい。朝までかけて考えろ。ここにいる女性たちの気持ちが お前には分かっていない。」

険悪なムードの中、悪びれずにSさんは女性たちに 意見を求めました。

Nさんが答えました。
「Sさんは、自分にはトラウマがないと言ってるけれど、あんなに自分を投げ出して叫んだり泣いたりしているWちゃんの心が伝わってないような気がするの。もしかしたら、Sさんのなかに自分では気がついていないブロックがあるのかもしれない。だから、わたしたちのありのままの姿が、あなたの心の奥を揺すぶり、開かれることを願っているの。」

深夜1時になりました。

ふと、気がついて わたしは座を閉じることにしました。

「もう、こんな時間になってしまったね。ひとしさん、まだリトリートは明日の2時までありますから、今、行き届かない部分があっても、必ず ちゃんと行き届くとわたしは信じてるの。明日は7時過ぎから始まります。お酒を飲んで話していても健康的じゃないし、もう、寝ましょう。」

ひとしさんもせいこさんも
すぐに気がついてくださいました。

それぞれに 少しだけ立ち話をして、満天の星空の下、静寂な夜がやってきました。
by ainohanaMusic | 2007-08-21 16:38 | 心の旅日記 | Comments(0)