愛の花

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歌うように生き 生きるようにうたう③

吉本有里という生き方③


第二章 うたに魔法がかかる  21才のわたし

⑴ ソロコンサートのオファー


最初の歌がやってきて間もなく
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さんが、レギュラーでうたっていた渋谷のアピアというライブハウスのコンサートにバイオリンでお手伝いに行くことになりました。初めての世界。なにもかも新鮮!お客さんが入る前に、出演者がリハーサルをするのです。音響の調整とか照明合わせとか、アピアのマスターが全部を仕切って世話をしてくださいました。Oさんが、自分の演奏時間の中に、わたしがうたう時間をくれて「花びら流れて」をうたったのです。すると、マスターは、若葉マークのついたみたいなわたしに、思いも寄らない言葉をくださいました。

「君は歌心がある。今度君のソロコンサートをやりましょう。」


アピアで行われていたライブは、一晩に
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組のシンガーがジョイントするコンサートでした。

3人の中の一人のアーチストとして、4~50分くらいの時間をいただき、お客さんからお金をいただいて歌をうたう。お客さんは、3組のアーチストのそれぞれのファンだったり、応援部隊だったり。


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曲しか歌がなく、音程もリズムも怪しいド素人のわたしには、ありえない話でしたが、なんだかできるような気がして約束をしました。そして、約束した三か月後には15曲のオリジナル曲が生まれていたのです。


その間に夏休みがあり、友だちと一緒に、東京から沖縄へ船旅をしました。船で揺られて3泊4日に、船人たちよ♪という言葉とメロディーが湧いてきて、その後も、うたおう踊ろう♪悠久の響き♪花の香♪おまえよ♪等々、次々と新曲が生まれました。

 感じていたことが歌になり、共感を得ると世界があったかく開かれてゆく。新しい歌が生まれるたびにOさんと仲間たちが喜び、アレンジ   してアンサンブルして、世の中に出せる形を作ってくれました。


沖縄では、突如思い立って、シンガーの喜納庄吉さんを訪ました。庄吉さんは、ラジニーシ(瞑想家)の弟子になっていて、仲間たちに囲まれて一緒に暮らし、みんな赤い服を着ていて圧倒されました。わたしと女友達の二人の訪問を「ずっとこのまま暮らすか?」と面白がって泊めてくれて、数日後、みんなで建設したライブハウスのオープン記念パーティーに参加することができました。庄吉さんのバンドメンバーに演奏を手伝ってもらい、花びら流れて♪を歌いました。


オリジナル曲をうたう時、そこには「わたし」が存在していました。「多勢」に合わせて自分を消すことで「仮の宿」のように感じる地球をやり過ごしてきたわたしが、歌が生まれたことで、自分を消すのではなく、自分をありのままに表し、人と繋がれるようになったのです。わたしは、自分の故郷が、遠い星にあるような気がして、地に足をつけられずにいたのだと思います。


アピアの初ライブは、総勢4人の楽団になりました。わたしの通っていた大学には音楽科もあり、校内ですれ違った打楽器の友人に手伝いを頼み、友だちは快諾。
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さんと笛とキーボードの達人Sくん、熟練した音楽家の作り出す音が組み合わさって世界が膨らみ、一方では、自分の表現力の未熟さが申し訳なくなりました。

うたい始めた当時のわたしは、未熟で力んでいましたから、ライブがその後も続いたことは、奇跡。

仲間たちの演奏の支えと、お客さんが、可能性を感じ取ってリピートしてくれたこと。わたし自身も、うたを、与えられた宝物と感じていたので、下手でも、恥ずかしくても、続けることに揺らぎはなかったのです。


お客さんが、「有里ちゃん、肝心なところで声ひっくり返らないでね。癒されたいと思ってきてるんだから。」等々、伝えてくれて、聞く側の気持ちが分かり、がっかりさせたくない~と、自分なりの努力を始めました。


教職に就こうとしていた世界は、個人的な道だったけれど、歌い始めた世界は、仲間が期待して待っている、愛の後押しのある道でした。

振り返ってみると、うたをうたうことで、本当の自分に帰って行ったのが分かります。

ライブでは、上手にやろうとすると、力が入ってうまくいかない。等身大で空っぽになってお任せして歌うとなぜかうまくいく。初期のころのわたしのステージでのマントラは「空っぽ、空っぽ」でした。

また、日々の努力を怠らないこと、諦めないことを学びました。上達はゆっくりなのです。変化がないように見えても、ある時、高跳びを飛ぶように、飛べるようになる。じっくり、地道に取り組んでゆくと、いつの間にかできるようになっている。

そして、理想をうたうのではなく、うたってる通りに生きることで、うたに魂が備わることに気づき、うたうことは、生き方を整えることと知りました。過去に培った価値観を手放し、手放し、未知の体験にチャレンジし生まれ変わり、与えられた歌をうたえる自分であるためにも、自分の本心のとうりに生きることを身につけました。

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           (渋谷アピアでのファーストソロライブ)


by ainohanaMusic | 2017-07-28 00:54 | | Comments(0)