光円寺の由美子さん
なんでも分かち合える心の深さと、ぶれない強さを併せ持った人。
しばらく会っていなかった人だけれど、ある日 電話をした。
由美子さんの末の男の子と八星はとても似ていた。
由美子さんの子どもたちは みな学校に行かずに伸びやかに育ち、お寺には 学校にいかない子どもたちの集い場となり、走り回り、
そのうちに、「まっくろくろすけ」というデモクラティック(フリー)スクールが 育っていった。
由美子さんに八星の訃報を伝えたら、電話の向こうで泣きながら語るので、わたしも泣いた。
虹のうたクラブの会報とCDと、八星のCDを送ったら、八星のうたを聞いて泣いて、1か月 そのCDを鞄に入れて持ち歩ていたという。
愛情深く、そして厳しさももつ人。ツアーの帰りに 彼女に会いに行ったの。
しばらく二人で話し込んだ。愛海ちゃんは、昼寝をした。
そして、本堂で、由美子さんと住職 二人に わたしたち二人は歌って 踊ったの。
由美子さんは泣いていた。
高速バスで東京へ帰る愛海ちゃんの時間に合わせて 夕食を手早く料理してくれて愛海ちゃんを駅まで送り、
それから、夜と朝と語らった。
大切なことに気づいたよ。
今の時代は、どこもかしこもピラミッド構造、対等のようで、対等ではない。
支配に気がつき、みんなが家族のように支えあう同じ地平に立つ仲間 わかちあいの世界を育ててゆくには、
「意識の縛り」から解き放たれることから。
なにも言わず、念仏をしていればいいのではなく
念仏をして そこから力を得て、真実を語り、生きてゆく。
様々な組織が、トップが安泰するように、民をコントロールしているけれど、それは、「常識」の中だし、競争&相対社会だから、
自覚しないと そうなってゆくのが自然ともいえる。悪気はないけれど、その流れが主流なんだ。
だからこそ、「未知」な世界が育ってゆくのに寛容で忍耐強い、見守る「母性‣父性」であることが大事だな。
久しぶりに再会したとき、由美子さんは、仏教を学び僧侶の資格をとり、
ご主人の住職と共に、仏典を話しに組み入れて語るのでした。
「有里さん、無量寿経を女性の視点から、一緒に紐解きませんか?」
兵庫から岐阜へ移動中にメールを受け取りました。
いいですね。ご一緒しますよ。