愛の花

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痛み分け

前提として 「起きることはすべて一番いいこと」

わたしも 哲生も 二人ともその信念があることを 昨日知った。

あれ?なぜだろう?
二人とも全然落ち込んでないし 明るいなあ~と思ったら、
二人とも 昔からそう信じて生きてることが わかった。

「火事の時、大切なことが起きてることわかってた?」 と聞いたら

「もちろんだよ。人生の最大イベントが起きてると思ったよ。めらめらと燃えてゆく家を見てたら夢を見てるようだった。現実は 夢のようなものだと 感じたよ。この目でしっかり見届けようと思って見ていたよ。」

「そっか~ よかった!人によっては 自分の家財と自分を切り離せない人がいて、そうすると気が変になっちゃうけど、哲生は ちゃんと切り離せたんだね。」

「もちろんだよ。なにか これから大切なことが始まるんだな。」って思ってた。

そんなふたりが、ひとつひとつ やるべきことを 今 やってます。

わたしは、自分の仕事を 限られた時間で しっかりこなし、
哲生のお見舞に来てくださる方や哲生と、ある程度 時間を共有し
時空を満たしてゆくこと。


哲生は、通帳やすべてが焼失したので 役所をまわって いろいろ整えています。
わたしは、自分の集中すべきことを、お見舞いの方が来てくださる前に済ませておこうと、今パソコンに向っています。

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二つの火事をふりかえって   【痛み分け】

昨日は 哲生と警察、ストーブの業者と3者での2回目の現場検証だった。
あり得ない出来事が起きたとき、事実だけをありのままに冷静に語ることが とても大切だ。

哲生に過失がなかったことは明らかだったが、出火の原因は まだ不明。ストーブ業者さんは「無事故でやってきたのに 自信を失った。」と肩をおとして帰られた。

哲生が体験した経緯は、ストーブに火をつけてしばらくしたら、天井からヘンな音がして、それからしばらくして水が落ちてきて天井が燃えているのに気がつき、消火を始めたが 数分後には熱風と黒煙で家にはいられなくなったということ。
 わたしが火事の現場に駆け付けたとき、もう事情徴収が始まっていた。
哲生が「煙突が欠損してたのかな?」と言い始めたので、わたしは哲生に伝えた。
 「見たことだけを言うようにした方がいいよ。想像したことを話すと、それが一人歩きするから。」

6年前に火の気配の全くない台所の上の天井から出火して、原因不明となった わたしの家の火事の場合、「煙突の炭化現象による火事」と憶測された。それは、隣人の想像だったが、わたしも一時 そうかな?と錯覚するほど強い意見だった。ストーブやお風呂の釜の火が消えても 煙突周りが熱して そこから火事になるということがあるそうだ。
 ところが、煙突があった居間とお風呂には 全く火の気がなかった。炭化現象なら、煙突から遠く離れた台所の天井から出火するはずもない。
 1週間後に、「漏電」しかないと 入院していた病院で気がつき警察を呼んだが、検証も終わり現場もかたづいて報告もあがっていると、話をきちんと聞いてもらえなかった。出火を目撃したのは わたしと火事で亡くなった誠さんだけだが、わたしは 子どもを助けるために、やけどを負って入院したので現場検証には立ち会えなかった。後日、聞いた話では お風呂の裏に 薪を山積みにしていたので そこが一番炎があがった形跡があり、そのあたりを調べたりしていたらしい。
 
憶測が前面にでると、調査するポイントがずれてしまう。火事になった家の電線の消耗度とか配線図とか大家さんへの事情徴収で調べてほしかった。そうすれば 結果は、原因不明になっても、大家さんとわたし、双方が痛み分けをしただろう。
 
火事のあとかたずけは大家さんから「そちらで」やるように言われた。隣人たちが大変な作業を肩代わりした。数カ月して、これは大家さんにどうしても、直接言わなきゃいけないと感じ、出火は台所の天井からだった~と事実をつたえに行った時、出火はお風呂からと、新聞に出てたわよ変ねえ、うちに責任あるようなことは言わないでほしい、先祖代々の家を焼かれて迷惑している~と言われた。

なぜ、そんなことになったのか?と思い返せば わたしは だれも責めたくなかったからだ。人が亡くなるほどの大変なことになって、わたしも重度のやけどを負い、家財も仕事の道具も車も失って、証明できないことで人を責めるような言い方はできなかった。

ところが、哲生は責めてるわけではないが、責任があると感じられる相手に対して言うべきことをはっきりと言っている。そして、自分に過失がないことも 明確に言葉にしている。

「こんなこと言いたくはないのですが、言わなくちゃいけないと思うので言っておきます。なんらかの責任をとってもらいたい。」

これって必要だなあ~
感情を交えず、言うべきことを言う精神性と痛み分けの心。

「想定外」の地震で壊れてしまった 原発で 暮らしを破壊されてしまった多くの家族たち。
 もう二度と起きないように、起きたことへの責任をとることをみんなが求めたら、責任を求めた方も求められた方も 相方痛みわけをしながら 新しい道を歩くことになるだろう。

いろいろと感じてます。
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by ainohanaMusic | 2012-01-27 12:47 | 心の旅日記 | Comments(0)