愛の花

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茨城ライブ 正念場

しばらくです。なかなか書く時間を見つけられませんでした。何度も、ここへ来てくれた人、ありがとう。そのうちに時間ができたら、時系列から解放された エッセイブログ「虹のうたから届いたもの」の方を充実させようと思っております。
 さて、今回は ライブの報告。
5月27日(金) 茨城のライブ前夜、6時間ほど運転して水戸のA、Yちゃん、Lちゃんの暮らす古民家に1泊、泊めていただきました。3人は統合失調症、病気と闘ってきましたが、彼らを見守るMさんが借りた古民家をシェアして共同生活と畑のお手伝いで、穏やかな暮らしが始まっていました。暮らしを分かち合い、お互いを大切にする、それができれば 病気を抱えていても大丈夫なんだなあ~彼らの暮らしぶりに癒されて、みんなが、わたしを心から歓迎していることも伝わってきて心温まる時間だったのです。

お風呂から出たとき、Yちゃんが 何気に長淵剛のうたを弾き語りしていました。
「あれ?いい声だ。ギターの音もしっかりしてる。」
6年前くらいに 長野へリトリートに来てくれたときも確かうたってくれたけれど、こんないい声だったかな?心に入ってきました。(もしかしたら、Yちゃんの一番好きなのは うたうことかもしれない。)

「いい声だねえ、じゃあ、わたしもうたうね。リクエストはあるかな?」
そう聞いたら、即座に帰ってきたのは
「生きてるそれだけで素晴らしい」
Yちゃんもギターで参加してうたも一緒にうたったのでした。
なんとも あたたかなミニコンサート。

そのあと、Yちゃんの提案で4人でシェアリング。
すると、3人3様の心の病気との戦いがあるのだと、わかりました。手をつないだとたんにAの緊張が体に伝わって来て、痛いほどでした。「なんとか、この緊張から解放されたい。」とAちゃん。病気と闘っているだけで10年も、あっという間。でも、出会ってから目覚ましく変化し、現実に対応し始めたAちゃん。きっかけさえあれば、エネルギー(可能性)はひらいてゆく。 ピュアな子どものように慕ってくれる3人。 ふと、7月の東北ツアーのお手伝いに声をかけようかな~と思いました。なぜか、被災地でのライブに彼らの存在が 生き生きと動き出す気がしてしかたがなかったのです。人の辛さを理解して手を差し伸べることのできる純朴な心、人生が動き出すような気がしました。
29日(土)
茨城は結い+ワンでコンサート。。
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主催は2月に長野のリトリートに来てくれた亜矢ちゃん。3月の震災でコンサート企画どころではなくなり揺れた亜矢ちゃんが、ライブ前日には、「思いつく限りのことは全部やりました。楽しみという気持ちはなくて正念場という感じです」というメールをくれました。

「正念場」そう、震災後は 遊ぶことも働くことも暮らすことも 生きることそのものが「正念場」になった気がするなあ。
さて、この日、予約なしの「ふらりとおいでください」の亜矢ちゃん流の案内に、結い+ワンに大切な仲間たちが集ってきた。30人くらいだったかな?
「有里さん、俺、1曲参加してもいいかな?」28日の夜 突然言い出したYちゃんが、ギターとコーラスで飛び入り参加しました。福島から近く余震も続く茨城では、みんなの意識が研ぎ澄まされていて、大切なことを話せたような気がします。
さて、この日のライブが終わって解散というころ、
亜矢ちゃんが言いました。
「有里さん、実は明日のヘンプアクセサリーのワークショップ、予約がいないんだけど どうしましょうか?」
びっくり。まったく そんな 心配していなかったからね。
一呼吸置いて、
「誰もいなかったら できないね。亜矢ちゃん、神永さん(パートナー)、扇さんやりますか?」
おっと、そうきたかい~という3人、でも、いいですよ、という3人は優しいね~(笑い) そうですか、3人でやりましょう。
まだ半日あるから、誘ってみましょう。

すると、コンサートの部だけ参加したいという人が何人か出て来て、夜遅く、急に方針が変わりました。電話で、亜矢ちゃんの想いがまっすぐに届いてきました。
「有里さん、とりあえず自分たちが出すので フリーライブにして、みんなに聞いてもらいたいんです。」
ワークショップはとりやめにして 「投げ銭ライブ」
それが、告知期間が半日しかなかったのに とってもいいコンサート&集いになりました。
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さて、話を戻します。
28日の夜は 茨城で有機農業を営んできたFさんのおうちに泊りました。
2月に長野のリトリートに参加してくれたFさん家族のことは
震災いらいずっと心の中にありました。
安心安全な野菜を、心を込めて作り続けてきた土にも放射能が積もる。
チェルノブイリでは300km離れても高濃度汚染の地域がありました。内部被ばくを避けるために福島近郊の野菜は、なるべく食べないように~という意識は自衛策として避けられない道です。
「食の安全」を良心的に追求してきた人たちは、いったいどうなるのだろう?

やっぱり、現地に行って、話さないとわからないことがあります。Fさん夫婦は前向きでそして、どこか見えないものを信じてゆくような超えたところにいました。たくさん泣いて、今はそこにいる。「前は、忙しい中、畑をやらねばいけない~と、どこか嫌々やっていたのに、今は、土に向かっているだけで心が安らぎ満たされる。百姓は土から離れられない。土の力を信じてただ種を蒔く。」
 ご主人は言いました。「放射能を測って基準値以下であることを調べて販売するようにしてるけれど、基準値以下だからって安全かどうかは僕たちには正直わからないんだ。わからないけど、百姓は自分の土から離れたらおしまいだ。」人はそれぞれにできごとを受け入れて苦悩して、まっすぐにそれぞれの道を歩きだすのだと思いました。その選択は、ひとことで言うなら「愛」、なにを愛しているか、ということ。それぞれの選択する道は違うけれど、光に満ちている。

わたしは震災のあと、沖縄や北海道を巡って、過疎地が日本中にあることを改めて実感していました。有機農業や自然農を長年やってきた経験者の人材が生かされる土地がたくさんあるような気がして、より安全な場所へ移住したらどうかなあ~思っていたのでした。でも、語り合ったとき、彼らのからだの中に地元の人や土との関わりを愛してやまないものがあり、だからこそ、よっぽどのことがない限り、土と一緒に生きてゆこうとする「意思」、生きてゆこうとする力を感じたのでした。

さて、29日(日)
場所は東海村の自然食品店「ひなた」
朝から雨。Fさんから、段ボールにみずみずしいカリフラワー、レタス、ニンジンジュースなどいただいて出発。
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着いて分かりました。
ひなたのオーナーさんとは知り合いでした。
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以前、コンサートに来てくださって、いろいろ語ってくださった志の熱い 株式会社 照沼勝一商店の社長さん。干し芋から始まって、無肥料無農薬の米作りを会社で取り組んでいて収穫できない年月に耐えて土作りをされる姿勢がすごいなあ~と印象深かったのです。
A、Yちゃん、Lちゃんも到着、Oさんも到着、みんな早く来て設営を手伝ってくれました。
ひなたも、開店してわずか3カ月で震災にあい、素敵な自然食品店であるにも関わらず、大切に育ててきた茨城産の農産物の売り上げが極度に落ち込んでいました。「諦めを通り越してひらき直っている。」という照沼さんの言葉どうり、痛みを越えようとする人の静けさのようなもの、道が見えなくても歩こうとする人の力が、コンサートに結集していたような気がします。
友人Oさんには 突然ヒップホップダンスで参加してもらい、後半の部では みんなで踊り盛り上がりました。
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ライブの後、照沼さんがなんどもお茶を出してくださって、みんながテーブルに座り、落ちつきました。せっかくの機会なので~と、予定外のシェアリングが始まると、お店のスタッフみんなも加わって、感じてることを分かち合いました。最後に主催の亜矢ちゃんが
「なんどもコンサートの主催を辞めようかと思った。そして、やっと終わったと思ってた、でも、今は これからが始まりだと思います。」と 話してくれました。

正念場にいるわたしたち、それぞれの立場の人の気持ちがよくわかる。
そうすると、この日本は このままではいけないんだと~深く深く思うのです。

みんなが それぞれに自分らしく精いっぱい生きながら、全体のことを自分のことのように想いやる叡智のある文明に転換していかないと。自分ひとりのことを考える競争社会では、放射能汚染の現実は乗り越えられない。日本を、自分の身体と例えて感じてみたら、どうなるか?

まずは、病気の根源を直し(原発を止めて)、そして汚染されてしまった国土(身体)が回復するまで健全な場所(機能する場所)で安心して暮らし仕事ができるように、みんなで被害を受けた地域のことを調査し考えるのではないだろうか?自然エネルギーに転換してこれ以上の被害を出さないように まっとうな経済、暮らし方にみんなで回帰してゆくのではないだろうか?

茨城でのコンサートは、その思い、
日本全体が自分自身なのだという 想いをわたしのなかに改めて注いだのでした。

また、この日、出会いに恵まれて、7月の東北被災地ライブの橋渡しをしてくださる~という西野さんと出会いました。また、Aちゃんたちも 7月にまず、水戸で合流して一緒に東北へ行くことを決めたのでした。
by ainohanaMusic | 2011-06-11 16:52 | 心の旅日記 | Comments(0)